
賃貸で退去時によくあるトラブルとは?対策や準備方法も解説
賃貸住宅から退去する際、「修繕費用が思ったより高かった」「敷金が返ってこなかった」といったトラブルに直面する方が増えています。これまで大切に使ってきたのに、予想外の費用や契約内容に困惑することも少なくありません。この記事では、退去時によくある問題とその予防策、もしトラブルになった場合の対処法まで、分かりやすく解説します。安心して新しい生活に向かうために、ぜひ最後までご覧ください。
入居時から始めるトラブル予防と記録の重要性
賃貸物件の退去時にトラブルを避けるためには、入居時から対策を始めることが鍵です。まず、契約時には「原状回復」や「ハウスクリーニング費用」「敷金償却(戻らない敷金部分)」などについて、契約書や重要事項説明書で明確に確認しましょう。例えば、敷金の一部が返ってこない「償却特約」がある場合、それに納得して署名していれば、後から異議を唱えるのは難しくなります。また、原状回復の範囲に「通常の使用による経年劣化」は含まれないという法的な基準も理解しておくと安心です。
次に、入居時には壁や床、設備などの現況を写真やメモで詳細に残し、貸主にも一緒に確認してもらいましょう。日付入りの写真や現況確認書は、退去時の修繕負担の範囲を明確にする重要な証拠になります。実際には貸主と一緒というのは難しいので気になるところは写真は撮っておくことが重要です。
さらに、入居中に不具合や傷を発見した場合は、すぐに貸主へ連絡し、記録として残すことが望ましいです。水まわりのカビや結露による汚損は、放置すると借主の責任となる場合もあるため、定期的な換気や清掃とともに、通知の記録はトラブル防止に有効です。
以下は、入居時から入居中にかけての具体的な対策をまとめた表です:
| 対策項目 | 具体的な内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 契約内容の確認 | 敷金償却、ハウスクリーニング、原状回復の範囲などを契約書で確認 | 退去時の負担意識の相違を防ぐ |
| 現況記録の取得 | 壁・床・設備の状態を写真・メモで記録し写真を撮る | 後のトラブル時の証拠になる |
| 不具合の記録・報告 | 不具合や傷を発見したら貸主へ通知し、記録を残す | 貸主負担の判断やトラブル防止につながる |
退去時によくあるトラブルとその特徴
賃貸物件の退去時に多く見られるトラブルには、以下のような特徴があります。
| トラブルの種類 | 具体的な内容 | 背景・理由 |
|---|---|---|
| 内装の傷・汚れの指摘 | 入居時からあった傷や自然な経年変化を「借主負担」として請求される | 原状回復義務は故意・過失による損傷に限られ、経年劣化や通常の使用による損耗は借主負担ではない旨、国土交通省ガイドラインで明示されているにもかかわらず誤解されがちです。 |
| 高額な修繕費・退去費用の請求 | 想定を超える請求額(たとえば間取りによっては数万円~十数万円) | 退去費用は原状回復費や特約に基づくクリーニング費用などが含まれます。相場としてはワンルームでも数万円、多くの方が納得できない請求を受ける傾向があります。 |
| 敷金が戻らない・契約にない費用を請求される | 敷金が全額返ってこないケースや、契約書にない費用の請求 | 敷金は原状回復や未払い分に充当され、全額返還されるとは限りません。また、償却特約や清掃特約が契約時に明記されていれば、借主に費用負担が生じる場合があります。 |
これらのトラブルは、多くの相談が全国消費生活情報ネットワークに年間数万件寄せられており、実際に減少の兆しが見られないほど頻発しています。そのため、賃貸を始める際から慎重に契約内容を確認し、記録を残すことが非常に重要です。
トラブル回避のための具体的な対策ポイント
退去時のトラブルを避けるためには、入居時からの記録を適切に活用し、請求内容に疑問があれば適切に確認し、必要に応じて第三者機関に相談することが大切です。それぞれ具体的な方法をご紹介します。
| 対策ポイント | 具体的な行動内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 入居時の記録の活用 | 入居時に撮影した部屋の写真やメモを退去時の精算と比較に用いる | 貸主からの一方的な傷や汚れの指摘に対し、客観的な証拠として反証できます |
| 請求内容の確認と説明請求 | 納得できない請求には明細やガイドラインをもとに口頭・書面で説明を求める | 不当な請求を減らし、費用負担の範囲を明確にできます |
| 第三者機関への相談 | 消費生活センターなどに相談し、助言や交渉支援を受ける | 公平な立場からの判断や仲介により、トラブルの円満解決が期待できます |
まず、入居時に撮影した写真やメモは、退去時に貸主が不当に原状回復費用を請求するのを防ぐ有力な証拠となります。国民生活センターも、こうした証拠の活用を強く推奨しています。特に、傷や汚れの発生時期が不明瞭な場合や、契約時点で確認できなかった既存の不具合が争点になるケースでは、こうした証拠が有効です。
次に、請求内容に納得できないときには、貸主側に明細の詳細な説明を求めましょう。国土交通省のガイドラインでは、通常の使用による摩耗や経年劣化に対する修繕義務は借主にはないとされています。ガイドラインとの相違点を伝えることで、請求の妥当性を確認し、交渉の余地を得ることができます。ただし、ガイドラインは法律ではありません。契約書や重要事項に特約として記載があればよほど不当でない限り優先されます。
貸主が利用してもおこりえる事象は借主は負担しなくてもいいと覚えておくとわかりやすかもしれません。
私は身内が退去の際に日が当たり変色したクロスの弁償を言われましたが、「これで費用を取るのは無理ではないですか?」と言ったら項目からなくなりましたが、貸主が住んでも日が当たり変色はおこるからこれで負担しろは無理です。
最後に、どうしても貸主との交渉で解決しない場合には、消費生活センターなど第三者機関に相談することをおすすめします。相談先では、助言のほか、交渉の仲介や懸念すべき法的観点の提示も受けられます。消費者ホットライン「188」を使えば、お住まいの自治体の相談窓口に案内してもらえます。
安心して退去するための備えと心構え
退去に際して後悔しないためには、契約時から一貫して記録と確認を習慣化することが何より大切です。たとえば、契約前に退去時の負担範囲をしっかり把握し、入居時には室内の状態を写真やメモで記録・貸主とも共有しておくことで、「入居前からの傷」として証明でき、トラブルの芽を摘むことができます。
また、不明な点は契約前や退去時にも遠慮せず、その都度確認・相談する姿勢が重要です。たとえば退去通知の期限や通知方法を把握しておかないと、知らずに過ぎてしまい、家賃の二重支払いといった余計な負担を招く可能性があります。
万が一トラブルが発生した場合は、慌てず冷静に事実と記録を整理し、適切に対応することが肝心です。記録した写真やチェックリストをもとに根拠を示して交渉することで、貸主側との円滑な話し合いに繋がりますし、必要であれば消費生活センターなど第三者機関への相談も視野に入れましょう。
以下に、安心して退去するための備えと必要な心構えをまとめた表をご覧ください。
| 備え・心構え | 目的 | 具体的な行動 |
|---|---|---|
| 契約時からの記録習慣 | 退去時の証拠を確保 | 入居時の写真・メモを取り、貸主確認の記録も残す |
| 不明点はすぐ確認 | 予期せぬ費用・トラブル防止 | 退去通知期限や費用負担範囲を契約前後に確認 |
| 冷静な対応と整理 | 適切な交渉・解決 | 記録をもとに事実を整理し、必要時は第三者機関も活用 |
まとめ
賃貸物件の退去時には、契約内容や現状の記録がトラブル回避の重要なポイントとなります。入居時から小さな不具合や設備の状態をしっかり記録し、貸主とも確認を重ねることで、不本意な費用請求や誤解を未然に防ぐことができます。請求内容に疑問がある場合も慌てず落ち着いて内訳を確認し、必要に応じて第三者に相談するよう心がけましょう。安心して新生活へと進むためにも、日々の心得と丁寧な記録が大切です。
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